嫌われ松子の一生
中谷美紀は美人だと思うけどあまり好きな女優さんじゃなかったが、この作品を観て「いい女優さんだな。」と思った。内容は体の弱い妹がいるため父親に愛されないと思い込んでいた松子が教師になったものの不祥事を起こし辞めざるを得なくなり、しかも不祥事を起こしたときに父親に日ごろから妹には優しくしているのに自分が健康なのを妹に見せ付けていると父親に勘違いされ、追い詰められた松子は妹の首をしめてしまう。そのことがきっかけで勘当され、その後はろくでもない異性を好きになり、好きになるたびに裏切られそのたびに絶望ししまいには河川敷で他殺体で発見。弟が亡骸を引き取りにいくのだが、弟はすぐに福岡に戻らなければならず東京にバンドデビューを目指して上京したもののうだつがあがらずだらしなくすごく息子に松子の住居の整理を頼む。それがきっかけで息子は松子の人生を知り、自分は愛されなかったと信じていた松子は実は妹や父親はじめすべての人から愛されていたということを知る。父親が実は自分を愛してくれていたことは松子が家をでて間もなくなくなってしまったが、松子が存命中知ることができた。
「愛する人に愛されたい」という願望をかなえられないまま死んでいった松子はもしかすると「フランダースの犬」のネロ少年よりもっとかわいそうかもとも思ったが、松子自身はいつも正義の人ではなくそれなりにずるかったり卑怯だったりするのでそれほどの悲愴感がなかったのだと思う。そして、人生どん底の状態で命果てるわけだがその死の直前それでもどん底から這い上がろうという強い意志をもち、自分は這い上がれるという前向きな気持ちのまま命絶えていったためこの映画がみじめでつらい映画にならなかったのだと思う。わたしにとっては娯楽作品としても楽しめたし、心の隙間をうめる何かもあった作品だったと思う。
松子は筑後川の風景を愛し、波乱万丈な人生ゆえ実家から縁を切られてからも荒川のそばのアパートに住み人生のどん底に落ちてだらしなく生きている時期はよく荒川の風景を眺め筑後川を思い出していた。私も子供のころから某流域面積をほこる河口付近の風景はおなじみで、地元を離れた旧友の中に
「川のそばはなんとなく和む。」
という旧友がいてそんなもんかなって思っていた。私は結局就職してからにたような風景が当たり前のエリアに住み続けたからだ。仙台にいたときは関東といってもI県は東北の延長上にあるように感じたし、独身で身軽だったのもあり連休が続くと実家や東京の友達のところに遊びにいったりしていたので、それほどの郷愁はかんじなかった。
でも富山はただでさえ日本海側にあり、3,000m近い山並みがすぐ側にそびえいままでと全く違う風景を持つ土地だ。それはそれでとても楽しい。だが、年に多くても4回くらいしか帰らない実家の川の風景をみると、当たり前のときは「平凡だな。」と思っていた川の風景がやけに美しくみえた。旦那にそれを話すと、彼は私と結婚してからみるようになった川の風景にそれなりの美しさを感じていたらしい。彼は下町で生まれ育った自称都会の人だ。(私はほぼS県といってよくからかっている。)映画のなかの荒川の風景はまちがいなく荒川の景色だった。でも筑後川という風景がなんかみたことある風景なのだ。スクリーンに川の風景がでるたびに何か証拠になるものはないかと必死に探した。エンドロールでついに発見。
協力S市役所
私が通った高校のある街である。同級生の皆さん、もし観にいったら注目してほしい。そのS市も今は合併でK市になってしまった。上映開始から大分たってしまったが。テレビ放映の時はS市の風景はカット対象だと思うがDVDで見る機会があったら注目してほしい。
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